おポンチ大学生の映画鑑賞録

ポンチです。映画の感想、書いてます。語ります。

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ

監督:ジョン・リー・ハンコック

脚本:ロバート・シーゲル

主演:マイケル・キートン、ニックオファーマン、ジョン・キャロル・リンチ

 

あらすじ

56歳のミキサー売り、レイ・クロックは、変わりばえのしない退屈な日々にうんざりしていた。ある日、珍しくミキサーの大量受注が入る。注文ミスではないかと恐る恐る受注先に電話してみると、電話の奥から客の賑わいが聞こえた。何かを感じたレイは、その店があるサンバーディーノへと向かう。そこにあったのは、徹底的に効率化された画期的な調理システムと高品質なハンバーガーを提供する革新的な飲食店、「マクドナルド」であった。レイはその瞬間から大きな野望を抱き始め、創業者の兄弟に近づいていく...

 

見ました!!(ネタバレ有り)

深夜にみるんじゃなかった... 

いやー序盤はずっとお腹減ってましたね笑

この映画、ハンバーグを焼いているシーンがめちゃくちゃ美味しそうなんです!

おポンチな僕は我慢できなくなり、ハンバーガーの代わりにカップラーメンを豪快にすすりながら鑑賞していました。

しかし油断は禁物(偉そう)。途中から食欲出なくなるほど兄弟がかわいそうになってきますね。ちゃんと残さず食べましたが。

僕は特に、マックお兄ちゃんに感情移入してしまいました。

この映画で一番人間臭いのは、紛れもなくお兄ちゃんです。
それはマックお兄ちゃんが初めて登場するシーンですぐにわかります。
繁盛するお店の外を掃除している地味な人。
マックお兄ちゃんを見たことがない人にとっては、まさか創業者だとは思わないでしょう。
よく、就職面接に来た学生が掃除のおじさんに挨拶したら、実はその会社の社長だった!なんて話をよく聞きますが、まさにその典型的な登場の仕方をします笑
 それに、弟は「無駄をなくしたシステムで待ち時間をなくし、誰でも高品質のハンバーガーを食べられるようにする」
 レイは「画期的な発明とマクドナルドを全国に広める」
 という、割とビジネスに則った目的に力を入れている一方で、お兄ちゃんは違います。お兄ちゃんの目的はひとえにこれ。
 
「弟を成功させてやりたい!!」
 

映画では、実はほとんどのアイデアを弟が考えてましたね。兄は弟の功績を誇らしげにレイに話していました。

そう。マックは超弟思いのオットコ前な兄貴なんです!

だから、レイの目的も、お兄ちゃんにとっては悪い話ではないんです。なぜなら弟が大成功する一助になるから。
しかし、実際はマクドナルドの全てを奪われていきます。良心的な兄は、その過程で、「レイは悪い奴じゃないんだ、ただ少し強引なだけなんだ」と思いながらも、「マクドナルドが本当に奪われてしまうんじゃないか」という不安があったと思います。
それは、弟がレイと電話で喧嘩しているときの、兄の子犬のような目から見て取れます笑(また出た子犬!)
個人的にはもう少しお兄ちゃんの苦悩を描いて欲しかったかも...
 
それに、お兄ちゃんに関して印象的なシーンがもう一つありました。
それは、1号店が買収されることが決まった時。
兄弟は、長年1号店で働いてきたスタッフへの恩返しとして、そして生活の支えとして、レイに対し会社利益の1%を永続的に渡すよう求めます。
しかし、この契約は「紳士協定」とされてしまい、効力を失ってしまいました。
買収契約の最終決定で兄弟がレイと握手する際、カメラはずっとレイの顔をおぼろげに見つめる兄を写します...
ここのシーン、すでに兄に感情移入していた僕も、見るにつらくなってしまいました...
僕の想像ですが、きっとこの恩返しは、兄が発案したものだったのではないでしょうか。

この映画に誰も悪者はいません。皆目的のために正直に動いている人たちです。
しかし、個人的にはお兄ちゃんに僕の感情がシンクロしてしまったので、レイにはもっと手加減して欲しかったです笑
 
そんなことを思ってしまう僕は、経営者に向いてないんだろうか...